2009年09月09日
また美味しくなった!

とくに、食の分野においては、店舗が存在し続けるに甘んじるのみならず、同じ水準の味を提供し続けるのが如何に困難なことか。(私のほんの数年間の)記憶の中を数え上げ始めると、ため息を零さずにはいられません。
かつてとても美味しくいただいたお店を再訪し無言になってしまったことも、きっとみなさまご記憶におありのことでしょう。
さらに、一度味が落ちたお店がもとに戻る(もしくはそれ以上!)ケースのなんと稀なことかも。それはさながら、一旦道を失った王が回復する可能性がないわけではないのに、その例は極めて少ないと呟いた延麒@十二国記を髣髴とさせるがごとくでございます。
皆様ご存知の通り、落ちるのは早く、しかして復興したところは数え上げることすら困難なのでございます。
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上記のごとき経験をつまさった私は、かくのごとく思い定めるようになりました。
すなわち、一期一会なのだと。
今を充分享受すること。
この美味しい料理に出会えたことを喜ぶこと。
そして、叶うならばそれをお店の人に伝えること。
もしも、出かけていって同じお店で、またもや美味しいと思う味に出会えたならば、それは以前にも増して喜ばしいことなのだと。
再び美味を提供していただけたシェフに心からの敬意と感謝を覚える次第にございます。
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失敬。
感動の余り、つい言葉がとまらなくなってしまっていました。
本題は、その極めて稀なる例に立ち会えたこと。
それは、私の好みど真ん中のとある焼き菓子のすばらしさに、かつて毎週通っていたお店のケースです。
しかし、ここ7週間ほど、作り手兼オーナーのテンションの落ち込みと一度は惚れたお味の低迷具合に、足が遠のいておりました。そのお店が、作り手さんの元気復活&以前にも増して美味しくなったです!!
Bravo! wonderful! Большое спасибо!
あまりのお味のすばらしさに、これは家族にも受けるはずと瞬時に回れ右して、お店に舞い戻って「すみません、あまりにおいしかったのでまた戻って来てしまいました。もう一つ追加でお願いします!!」と、カロリィ的にとっても危険な衝動に突き動かされた今夕の出来事で御座いました。