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2009年11月14日

ねずみ女房

ねずみ女房
ルーマー・ゴッデン 著 石井桃子 訳
「ねずみ女房」(1977)福音館書店。
児童書。

ものすごく心が揺さぶられました。
特に、女性にお勧めです。

***

現在の状況と折り合いをどうつけるかも含めて、あなたらしく生きてほしい。
というメッセージを感じるお話でした。

別の話になりますが・・・。
中学の頃、シラノは幸せだったか?というテーマで、ディベートしたことがあります。(シラノとは、エドモン・ロスタン著「シラノ・ド・ベルジュラック」、の主人公です)
私は、肯定派。
彼は、心底幸せだったと思うのです。
望みのとおり大好きな人の側にいられて、しかも最期を看取られるなんて!

なので、ねずみ女房も、本人視点に立てば多分幸せだったんだろうなぁと。

両者から、強く感じるのは、自分の幸せを他人に規定される謂れはない!ということです。第三者的には切なくなりますけどね。それで本当にいいの?って訊きたくなる。

リアルにおいても、シラノのように何かや誰かにものすごく尽くしてる友人の姿には、たまにぎゅっと胸が痛みます。それでも友人がそれを選ぶなら。
私が贈ることばは、あなたらしい選択だね、あなたの思うようにやってみて、と伝えたい。

***

その人につきまとうしがらみ。それは本当にしょうがないことも沢山あって。
狭められた選択肢の中で、本当にささやかな違いしか選ぶ余地がないように思えても。
死ぬ間際にそれまでの生き方を振り返ったときに、あぁよかったって思えるようでありたい。

「ねずみ女房」を読んで、そんなことを、考えました。

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Posted by 芥子菜  at 06:18 │Comments(0)付箋

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